貨幣状頭痛
最近ギザ十もなかなか見られなくなりましたが、こちらも耳慣れない頭痛のお話です。頭の決まった場所で、数センチ大の狭い範囲に限られておこる、ちょっと不思議な頭痛です。ちょうど貨幣(コイン)大の範囲での痛みなので、貨幣状頭痛とよばれています。当院では開院からの4か月で数人来院されました。痛みの場所は全例が頭頂部で、やはり女性に多いようです。通常の痛み止め(アセトアミノフェンやロキソプロフェンなど)は、ある程度効果はありますが痛みは完全にとれない印象で、やはりインドメタシンを中心に内服した方がすっきりよくなるようです。
診断基準は下記の通りです。
A 持続性あるいは間欠的な頭痛で、B を満たします。
B 頭皮の領域に限局して感じ、以下の特徴すべてを満たします。
①くっきりとした輪郭
② 大きさと形が一定
③ 円形または楕円形(三角形などはだめ)
④ 直径が1-6cm
C その他の疾患によらない