突然死を防ごう
突然死。WHOの定義では、瞬間死あるいは発病後24時間以内の内因死(病気による死)とされています。日本救急学会の用語定義では、通常の生活を営んでいた健康にみえる人が急速に死に至ることで、外因死(交通事故など)は含まれないものです。成人の突然死の原因としては、循環器系疾患、とくに虚血性心疾患が最も多く、次いで脳血管疾患が多いとされています。脳血管疾患の原因は脳卒中(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞)がほとんどですが、頭部MRIとMRAを撮影して、動脈硬化の程度や脳動脈瘤の有無を評価しておけば予防可能な病気ばかりです。突然死は、その人の家族や親しい人にとってはかり知れない衝撃をもたらします。高血圧や高コレステロール血症、糖尿病、肥満、喫煙など、動脈硬化の危険因子を持っている方や、家族歴のある方(ご両親やご兄弟に心疾患や脳卒中を患った方がいる)は、40歳までに脳ドックや脳神経外科受診で頭部MRI/MRAを撮影しておくことをおすすめします。