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後頭神経痛

[2024.06.10]

当院にも後頭神経痛の患者さんが多数来院されますが、患者数が多い割に、一般的にはあまり知られていない病気だと思います。

後頭神経痛は神経痛の一つで、①大後頭神経痛、②小後頭神経痛、③大耳介神経痛の3種類があります。それぞれ痛みの場所が若干違うだけで、痛みの程度や感じ方はほぼ同じです。①は後頭部から頭頂部にかけての真ん中より、②は後頭部から耳の直上あたりにかけて、③は後頭部から耳の下の方にかけて、が痛みを感じるおおよその場所です。痛みは、数秒から数分のズキンとするような後頭部の痛みが、数秒から数時間おきに繰り返し起こることが特徴です。激しい痛みを訴えることもありますが、痛みそのものはたいしたことない場合が多く、繰り返すのでいやになる、と訴える方が多いです。治療は市販の鎮痛薬では効かないことが多く、やはり神経障害性疼痛の薬(カルバマゼピン、プレガバリン、ミロガバリン)が効きます。

診断基準は次のとおりです。

A.大後頭神経、小後頭神経、または第3後頭神経のいずれか1つ以上の支配領域の片側性または両側性の痛みで、B-Dを満たす

B.痛みは以下の3つの特徴のうち2項目を満たす

 ①数秒ー数分間持続する疼痛発作を繰り返す

 ②激痛

 ③ズキンとする、刺すようなと表現される痛みの性質

C.痛みは以下両方を伴う

①頭皮または頭髪(あるいはその両方)への非侵害刺激により、異常感覚またはアロディニア(あるいはその両方)が出現する。

②以下のいずれかまたは両方

a)障害神経上の圧痛

b)大後頭神経の出口部または頸髄神経根C2領域にトリガーポイントがある

D.痛みは障害されている神経の局所麻酔薬によるブロックで一時的に改善する

E.ほかに最適な診断がない

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