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起立性調節障害

[2023.09.29]

頭痛で受診される小児の患者さんのお話です。緊張型頭痛や片頭痛の方が多いのですが、起立性調節障害の方も一定数いらっしゃいます。日本小児心身医学会のホームページによると、起立性調節障害は、たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つです。軽症例を含めると、小学生の約5%、中学生の約10%にみられ、重症は約1%。不登校の約3-4割に起立性調節障害を併存する、とされています。治療は非薬物療法や薬物療法だけではなく、疾病教育や周囲の理解を得るための環境調整、心理療法など多岐にわたり、患者本人やご家族にとって、なかなか負担が大きい病気だと思います。起立性調節障害の頭痛は、『起き上がると頭が痛くなる』という、起立性頭痛の形をとることが多いです。起立性頭痛といえば、脳外科医にとっては脳脊髄液減少症(低髄圧症候群)がすぐに思い浮かぶほどなじみが深い頭痛ですが、病態が全く違うはずの起立性調節障害でも同様の頭痛が見られるのは、興味深いことだと思います。起立性調節障害でみられる頭痛は、午前中に症状が強く、午後から夜にかけては症状が軽くなる傾向があり、脳脊髄液減少症では頭痛の日内変動が見られない、などの違いがありますが、はっきりと見分けがつかないこともあります。脳脊髄液漏出症診療指針でも起立性調節障害のサブタイプである体位性頻脈症候群が鑑別診断として挙げられており、いろいろな可能性を考えて診断・治療を進めていくことが大事だと思っています。

 

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